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エミリー「おねえさま。」
フー「また、いつか。」
門番「門よ、開け。」

フー、エミリー、門番に案内されて、門を出る。

門の向こうで、フェンリルが立ち止まり、しばらく考えた後、振り返る。

フェンリル「フー、お前らしく、強く生きろよ。」
フー「ありがとう。フェンリル。私に自由をくれた人。」

フェンリル、去る。
門が閉じ、森の生き物たちはいなくなる。
森の蝶が飛んでくる。

フー「あ、あの時の蝶。」
門番「やはり、森の導きだったのですね。フェンリルさまにも、あなたにとっても。強さと優しさを見つけるための。」
フー「森の、導き。」
門番「フェンリルさまも意地っ張りな方なので。あなたが来られて、とても喜んでいたのです。」
フー「だといいのですが。」
門番「あの方なりの、恩返しなのですよ。」
フー「恩返し?私、何も。」
門番「あなたがただ、いてくださったことへの、恩返しです。あなたがこれから先の未来を、強く生きられるようにと。あのように・・・。」
フー「フェンリル・・・私も、いつか恩返しできますように。」
門番「あなたも、これから大変ですよ。森以上に。」
フー「ええ、でも、大丈夫。フェンリルさんと同じ。何度でも、一から作り直して見せる。だって、自由ですから。」
門番「そうですね。そういえば、フーさん。あなたの本当の名前は・・・?」
フー「私の名前は・・・。」

蝶、舞う。
フー、正面を向く。
暗転。


.シーン8 世界
【シーン8 新たな世界】
 
街の人たちの喜びのダンス。

M?G エンディング。総踊り。

終わり。
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