あらすじ
手話には、ろう教育の中で長く不当に差別されてきた歴史があります。授業中は手話を使うことを禁止されていました。口話法が勧められたのです。口話法というのは、自分は声を出し、相手の言うことは唇を読んで理解するというものです。耳の不自由なろう者には大変な努力を強いることになりますし、また努力しても十分にはコミュニケーションできないというきらいもありました。
そんな手話の歴史を戯曲にしたものです。
昭和九年(1934年)、日本のどこかの「聾唖」学校が舞台です。先生によって、授業中手話を使うことが禁止されています。しかし、生徒たちは、なかなかそれを納得することができません。ついつい手が動いてしまうのです。それで、教師は手袋をするように強制します。親指が離れていますが、他の指はいっしょになったミトンというやつです。ミトンをしていれば、確かに手話はしにくくなります。それが狙いなのです。先生が出ていった教室で生徒たちが、手袋をはめた指にピン球の頭を付けて指人形にして、人形劇をはじめます。
どんな人形劇なのでしょうか?
それは、みてのお楽しみ。