あらすじ
戦争末期に作られた風船爆弾の話です。
小学生や中学生、女学校生を動員して、風船爆弾が作られています。
爆弾を積む巨大な風船は、和紙をこんにゃく糊で貼り合わせたものです。
それに水素を詰めて空高く揚げて偏西風にのせ、アメリカまで飛ばして爆発させようというのです。
自らこんにゃくの糊作りを志願した太郎は、休憩時間に風船の作業場に忍び込みます。
太郎は、風船の籠に潜んでアメリカまで飛んでいって、
爆弾を落とそうとひそかにたくらんでいて、そのために風船の実物を探りに来たのです。
ところが警戒していた兵隊さんに見つかってしまいます。
反省のために閉じ込められた作業場に、隙間風とともに現れたのが風の精である風野又三郎です。彼は、太郎に代わって風船爆弾をアメリカに誘導して、戦果を見届けてやろうと約束します。
さて、そこから物語りはどんなふうに展開してゆくのでしょうか。
続きは見てのお楽しみ。