すばらしいと思います。
一昔前の「静かな演劇」を意識しているのかなという気がしていたんですが、それでありながら全く退屈せず最後まで一気に読めました。
舞台上でやるのは難しそうですが、小劇場なんかだと比較的楽にできそうですね。
頭に浮かんできた絵は、周囲をぐるりと階段状の客席に囲まれた平舞台で、いすが四つ。大きめのサスと地明かりで役者の顔を見せつつ閉鎖空間を表現、といったところですかね。
細かいところでの言葉遊びなんかもおもしろくて、センスを感じました。対句になっていたりとか。
メッセージ性を意識しているというより、人物を描ききることに集中していて、最近まれに見る良作だと思います。
ただ、序盤の幽霊云々のくだりが、少しリアリズムから離れたかなという感じを受けました。全体の雰囲気をもう少し統一できるのではないのでしょうか。
こういう演劇を上手にできるようになりたいものです。
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