どちらかというと舞台よりも映像で観てみたい話。
登場人物それぞれが、今という時間の中で自然に言葉を発している。
作者のねらいが、良い感じで表現できていると思う。
ドラマチックな過去も未来も必要がない。登場人物が今を、しっかりと生きていれば自然なストーリーができあがっていくということを見せた佳作。
惜しいのはラスト付近で家族について語り合うシーン。
キャラクターが語るというよりも、作者が登場人物に乗り移ってポリシーを語っているように感じた。
若干強引に作者がミサキを説得していたように思った。
早急に解決しなくても良かったのではないか。
それは共同生活の中で、みんなの生き方を見ながら、ミサキに自分で気付いてほしいことだ。
それを静かに見守る作者と彼らの視線があれば良いのではないだろうか。
作者の今後の作品が楽しみである。
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