朝日 悠さん、ご感想ありがとうございました。お返事が遅れてしまって申し訳ありません。なんというか、こういった質問攻めなら大歓迎です!
まず、この作品のセリフ回しは完全に狙って書きました。「映画の字幕的なそっけないセリフ」を求めて当初から意識して書いていますので、今まで上演してくださった方達のイメージにもずいぶんと差があるようです。朝日さんのように「淡々とした」と思う方もいれば「アスクと過去パストが異様に騒々しい」という演出をした方もいました。私がねらったのは、あくまでセリフだけを素っ気ない言葉回しで書いてみようという一点につきます。
積極的に物語に霞をかけたのは、イメージで上演してほしいという気持ちと、SFにありがちな状況と用語の小難しい説明を極力省くためです。ただ、明快なバックボーンを100%持っているかというとそうでもなく、物語を書く上で設定した背景は90%程度にとどめておきました。ある程度幅を持って、いろいろな意味を含めて書いたシーンもあるので、そういった部分は手直しをする時にも「これ」という風には考えないようにしています。
賛否両論という件については、若い人と年配の方の間に相当な温度差を感じます。
特に高校生の方達と演劇大会の審査員の方達の感想にはかなりの差があり、審査員の方は嫌悪感を隠さない人すらいます。あまりに両極端な意見は気にならないとしても、柔軟にいろいろなイメージで上演している方や、観劇した別の高校の生徒さん達が自分の尺度でしっかり受け止めているのに対して、年配の方の受けは不思議と否定的な意見に集中しています。
機会があれば審査講評を送ってもらうのですが「ロボットの話というのは発展性がないので、次は人間が主人公の作品を選びましょうね」とか「演技はともかくとして、こういったアニメが原作の作品というのは感心しません。」というようなまったく見当違いな講評を出す方もいます。当然ですが、私はアニメを原作になどしていませんし、そういう路線を狙ったわけでもないのですが・・・。
見る人・上演する人ごとにイメージが変わる作品を目指して書いていればいろいろな意見が出ることもあるのは承知していますので、精神衛生上よくない物以外は吸収して次に生かせるので、そういった意味ではまずまず成功した作品といえるかしれないです。
と、長々と書いてしまいましたが、このような形でよろしいでしょうか?
ほかの二つの作品のご質問には明日お答えしたいと思いますので、どうぞよろしく。
改めまして、ご感想ありがとうございました。
削除