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紗雪:…ちっ、余計なことをしてくれる…
冬彦:僕をどうするつもりだった!!
紗雪:政府に売るのよ。生贄としてね。全ては私の素晴らしきホワイトクリスマスのため!!
柊:…どういうこと?
紗雪:だって!サンタって阿保みたいに重労働なのよ!超ブラック!!全国各地の子どもたちの手紙を一文字一文字丁寧に読んで!プレゼント作って!朝から晩まで地下労働施設でラッピング作業!!おまけに当日は真冬の夜空を硬いソリで走り回らないといけないし!もうたくさんなんです!けど一回就職したら辞表受け付けてくれないし!!だから代わりになる労働力を差し出さないといけなくて!!
全員:……
C:え?サンタなの?
B:魔女じゃなくて?
A:本物のサンタクロース?
紗雪:そうよ
全員:えーーーーーっ
冬彦:僕はサンタに誑かされてたってこと…??
柊:驚きモモノキ山椒の木
A:こいつまだ治ってないでしょ
紗雪:…騙すような真似してごめんなさい。でも…今年こそ平和なクリスマスを過ごしたかったの!クリスマスツリーにオーナメント飾って、ストーブを囲んでみんなでプレゼント交換して…
C:発想がまだ小学生
B:きっと若いうちから働かされてたんだね…可哀想に…
柊:……紗雪さん!何馬鹿なことやってるんすか!真の素晴らしきクリスマスというのは…!近くに愛すべき人が、幸せを共有できる相手がいるから成り立つものでしょう!!折角そんな風になれるかもしれない相手を見つけたのにそれを政府に売っちゃったら、貴方のクリスマスはそこで終了です!!
紗雪:…柊…
B:急にまともなことを…
冬彦:…そうですよ。そのコートだって、追ってから逃げるためなんかじゃなくて、愛する恋人へのプレゼントとして買われたほうがきっと幸せです。
紗雪:…冬彦…2人とも、ごめんなさい…私が間違っていたわ…ねぇ、まだ私あなたたちのこと何にも知らないけど…
柊:これから知っていけばいいよ。
冬彦:クリスマスはこれからです。どうです?これから3人でお茶でも飲みながら話しませんか?友達として…
紗雪:でも仕事どうしよう…
柊:じゃあこの人(C)に任せようよ
C:えっ
柊:ほら、あんたもサンタクロースなんでしょ?
紗雪:そうなの!?同僚にマネキンがいたなんて知らなかったわ…
C:え、いや、それはあの、出まかせっていうかなんていうか
紗雪:じゃあ代わりにいろいろお願いね。ボスにも伝えておいて!じゃあ!

人間退場

A:…まぁほら、ショーウィンドウより地下の方があったかいし。
B:サンタの服もあったかそうだし。
C:やだやだやだ!!人様の恋愛でもなんでも見ますんで追放だけは勘弁を!!!!やっぱショーウィンドウが1番!!マネキン最高!!リア充のみんな!!どうか順調に幸せになってね!!!それじゃあみんなメリークリスマス!!!
A:締め方が雑
B:あ、人間

マネキン固まる
終わり
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