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河井 お客様は先ほどからメイドさんをお探しのようですが、メイドさんはメイド喫茶と
相場が決まっています。ここは何処からどう見てもコンビニです。メイドさんなん
て居るわけがないじゃないですか。
客  その居るはずがないところにいるという情報を入手したので来てみたんですよ。
河井 それで見つけられましたか?
客  いえ。
河井 そうでしょここには居ないのですよ。それではメイド喫茶に行ってください。
客  それが出来れば行っています。
河井 なぜで行けないのですか?
客  そんなこと言えません。
河井 なぜですか言ってください、私しか聞いていませんよ。

(店長の方を見る客、店長が様子を伺っている)

河井 店長!
店長 はい!(目をつぶり耳を覆う)
河井 大丈夫です。
客  それは・・・女性と話したことがないです。
河井 なにを言っているのですか、もう話しているじゃないですか、私は女性じゃないん
ですか?
客  あ、い、いえ、女性です、あなたは紛れも無く女性です。
河井 ほら、大丈夫じゃないですか。じゃ早速メイド喫茶へGO!
客  そんな急に
河井 はい、これ(名刺を渡す)
客  これは?
河井 私がバイトしてるところ
客  やっぱりあなたがメイドさん。
河井 それは内緒にしてください。あなたの様にメイドを探しにこの店に沢山の人が来た
   らお店の人も他のお客さんも迷惑になるからお願いします。
客  分かりました。この店にはメイドさんはいません、メイドさんはメイド喫茶にいま
す。
河井 ありがとうございます、ごっ・・・
客  はははっ、気を付けてくださいね。では、失礼しました。

(店を出る客)

店長 ありがとうございました、って何も買ってないけどな。
河井 そうですね、ご主人様!
店長 あ!今わざとでしょ。

(幕)

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