竹内　どうされますか？と言われても。
塩野　私としては、先ほどお願いしたように言わないでいただけるとありがたいです。こんなこと、言えた義理じゃないのはわかっていますが。
竹内　……とりあえず、これが終わったら、カンちゃんを問い詰める。別に他の人に言う必要もないし。
塩野　ありがとうございます。
西村　ありがとうございます！
塩野　じゃあ、私は本来の仕事を続けないと。新郎の会社の人でも探しに行きます。
西村　僕はどうすれば？
塩野　今日は止めといたほうがいいんじゃない。逆効果だと思うわよ。
竹内　そうですね。
塩野　じゃあ、そういうことで

　塩野はける。残された竹内、西村。

西村　僕、やっぱりこの仕事向いてないですかね。
竹内　僕に言われても。
西村　不自然に思ったのって主に僕ですか？
竹内　えぇ、主にあなたですね。
西村　……そうですか。
竹内　まぁ、そんな仕事向いてない方がいいと思いますよ。
西村　いやでも、必要な仕事なんだと思うんです。たぶん。
竹内　そうですか？

司会（声のみ）　それでは、最後に新婦から、列席されたご友人の皆様に感謝のメッセージでございます。

　二次会の結びっぽいいい感じの音楽かかる。

竹内　終わりますね。
西村　そうですね。
新婦（声のみ）　今日は、私たちのウェルカムパーティーにお越しいただき、本当にありがとうございました。（以下は、録音しておいて、竹内らの会話の邪魔にならないように小さい声で流す。）特にピアノを弾いてくれたリンちゃん、ありがとう。すごい素敵な演奏でうれしかったです。これから、私は聡さんと平和で温かい家庭を築いていきたいと思います。まだまだ料理は下手ですが、これから精進しますので、料理も頑張って、たまには今日来ていただいた皆様と一緒にホームパーティーとかもできたらうれしいです。
新婦（声のみ）　それでは、本日は本当にありがとうございました。これからも皆様どうぞよろしくお願いします。


※以下は、新婦の声が小さ目のところ（ありがとうございました。の後から）でやりとり。
竹内　これ、だれのためのメッセージなんですかね。
西村　友人向けだと思いますよ。
竹内　そうですか。一つだけ聞いてもいいですか？
西村　なんですか？
竹内　あの、新郎友人代表は本物ですか？
西村　もちろん、本物です。業者だったらドナドナは歌いませんよ。

　音楽が盛り上がったところで暗転。西村、竹内は暗転の中で静かにはける。
 
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