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 ゴリ沢が先に現れます。そうするとアメリカ人と警察官に緊張が走ります。
 ゴリ沢の後に続いて現れたのは、またもやアメリカ人でした。

 ラナ「ドウモ、ラナルドデス」
 米 「…うん?」
 ゴリ「この人は日本初のネイティブスピーカーの英語教師である、ラナルド・マクドナルドさんだ」
 
 アメリカ人は頭を抱えました。誰だ、ラナルドって。

 ラナ「アーン、マダスコシシカ日本語ワカリマセン」
 ゴリ「日本に着いてからあんまり時間が経ってないんですね」
 米 「そうだ!江戸は鎖国をしていたじゃないですか。だからアメリカ人なんていないはずです」
 警察「いや、この人は鎖国体制を知っていながら英語を教えたい一心で一人で日本に来たんだ。わざと漂流したと装ってだ」
 米 「何でそういうことだけ知ってるのかなぁ」
 ゴリ「信じてくれましたか」
 米 「いや、信じていませんよ。そのトランクの中身は何ですか」
 ゴリ「ああ、漫画ですよ」
 警察「何ですか?」
 ゴリ「タートルズです」
 米 「この忍者しっかりとアメリカナイズされていますけどもいいんでしょうか?」
 警察「いいんです」
 ゴリ「もう行きますよ」

 ゴリ沢、去っていきます。
 アメリカ人は何もできませんでした。そして、もう一人のアメリカ人ラナルドさんはなぜか残っています。ゴリ沢さんの「もう行きますよ」という日本語が理解できなかったのだろう。

 米 「何か、妙な敗北感ですね」
 警察「ほら、そろそろ観念したらどうだい?」
 米 「何だか本当に観念してしまいそうです」

 其の時、ゴリ沢さんの声が響きました。
 ゴリ「(声のみ)マクドナルドさーん、行きますよ」
 
 米 「はーい」

 アメリカ人は行きました。ラナルドは行きません、日本語ワカリマセン。
 アメリカ人去る。

 警察「あれ、行かなくていいんですか?」
 ラナ「日本語ムツカシイデス」
 警察「まあでもいいか。彼も本当に江戸に行けるみたいだし」
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