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エンディング/リプレイ　(40分)

〜私がまた居なくなるまで〜

　　　　Ａの部屋。午前5時。
　　　　酒を飲んでいるＡとＣ。テーブルの上はスナックなどで散らかっている。
　　　　
　　　　Ａは週刊誌を、Ｃは都市伝説本を読んでいる。
　　　　Ｃの近くにエロ本も置いてある。

　　　　Ａ、週刊誌を軽く読み飛ばしながら捲る。
　　　　Ｃは同じページをずっと見ている。
　　　
　　　　しばらくして、お互いの顔を見ずにぽつぽつ話し始める。

Ａ　　なんか、ごめんな。
Ｃ　　ん？
Ａ　　気ぃ使わせちゃってさ。
Ｃ　　うるせぇ、ばか。お前こそ気ぃ使うんじゃねぇよ。
Ａ　　…うん。

　　　　間。

Ｃ　　なんだよ、今の間。俺がお前に告って振られた後みたいな気まずさじゃねぇか。
Ａ　　え？
Ｃ　　「え？」じゃねぇよ。そこは「違うだろ！」みたいに突っ込んでくれ。聞き逃さ
　　　れたボケをもう一回言わされるほどキツイ仕打ちはないぞ。。
Ａ　　あぁ、ごめん。まぁ、その、ありがとう。
Ｃ　　何が？
Ａ　　こうやって来てくれてるからさ。
Ｃ　　暇だからだって。
Ａ　　ありがとう。
Ｃ　　え、俺が暇でありがとうって事？　新しいバイトがなかなか決まらなくて結構大
　　　変なんですけど。
Ａ　　ごめん。
Ｃ　　だから、「違うだろ！」みたいに突っ込んでくれないと。
Ａ　　違うだろ！
Ｃ　　今かよ！　今は突っ込むトコじゃねぇな。
Ａ　　あぁ、そうか。…違っただろ！
Ｃ　　え、何それ？
Ａ　　自分への突っ込み。
Ｃ　　斬新だなー。っていうか、それは普通にボケだな。一周して普通になったな。
Ａ　　斬新過ぎたかー。
Ｃ　　まぁ、段々とな。
Ａ　　え？
Ｃ　　段々と慣れてくしかないよな。
Ａ　　突っ込むタイミング？
Ｃ　　違うだろ！　お前の在り方だよ！　真面目な話！
Ａ　　あぁ、そっちか。
Ｃ　　一緒にいた人がさ、いなくなって。急に虚しくなるって言うか、ぽっかりした心
　　　境だとは思うんだけど。いつまでもそのままじゃいられないし、いずれそのぽっ
　　　かりは別の何かで埋まってくんじゃねーかな。楽しい事とかはこれからも絶対あ
　　　るし。まぁ、嫌な事もあるだろうけど。それもまた人生、みたいな。
Ａ　　そうだな…。
Ｃ　　ちょっと不謹慎な事言うけど…。俺、じゅんが後追いすんじゃねぇかって心配だ
　　　ったんだわ。
Ａ　　…。
Ｃ　　今の無言、怖いわー。やりかねなかった事を認めたろ。
Ａ　　いやいや、そうじゃなくて。不謹慎って言われたから何を言うのか覚悟してたの
　　　に、さほど不謹慎じゃなかったなと思って。
Ｃ　　俺にとっては不謹慎なんだよ。
Ａ　　お前、そういうトコ気にするよな。
Ｃ　　小心者だからな。
Ａ　　へー。

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