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嘘だけど(ガールズ編)

嘘だけど(ガールズ編)

　本音と建前という、よくある話。
　「　」のセリフが上っ面の会話で、『　』が心の中で思っているような本音。
　しかし役者はどちらも口で発する。
　だんだんと本音と建前は入り混じっていき・・・

　／

　　雑談をしている二人。

女１「ていうかマジさ、そのスカートかわいいよね」
　　『嘘だけど。』
女２「マジで？　あたしはトモヨの今日の髪型好きー」
　　『嘘だけど。』
女１「マジそれ欲しいわ」
　　『嘘だけど。』
女２「今度一緒に服買いに行くー？」
　　『嘘だけど。』

　　しばらくお互いを誉め合っては『嘘だけど』と付け加える二人。
　　会話は普通に、ごく普通に流れていく。

女１「あたしって、天然ってよく言われるんだよねー」
　　『嘘だけど。』
女２「えーほんとにぃ？　結構しっかりしてるように見えるけどなー」
　　『嘘だけど。』
女１「でもあたしはそんな自覚全然ないんだけどねー」
　　『嘘だけど。』
女２「あー、でもそれ言う人の気持ち、ちょっとわかるわー」
　　『嘘だけど。』
女１「別に狙ったりしてないのにー」
　　『嘘だけど。ほんとはわざとだけど。』
女２『知ってるけど。』
　　「嘘マジでー？」

　　だんだん普通に本音が混じりながら会話が弾む。

女１「で、結局さ、新しい彼氏とどこまでいったのー？」
　　『別に興味ないけど。』
女２「なんにも進展ないってー」
　　『嘘だけど。』
女１「もうエッチしちゃったんじゃないのー？」
　　『聞きたくないけど。』
女２「そんなんするわけないじゃん！」
　　『嘘だけど。』
　　「まだ付き合って3週間だしぃ」
　　『ほんとは付き合う前に済ませたけど。』
女１『きもいんだけど。』
　　「ふーん。でもさあ、なんか下心全開で近付いてくる男ってキモイよねー」
　　『わりとそうでもないけど。』
女２「マジありえないよねー」
　　『お前があり得ないんだけど。』
女１『あんたに言われたくないんだけど。』
　　「だよねー」

　　間。

女２「ていうかさ、嘘言うのやめようや？」
女１「え？」

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