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疾風の勇者ジャスティス仮面２

地獄の組織デストピアの恐るべき新兵器

　暗転中。
　ナレーションの声が響く。

ナレーション　今日も危ういところで地球の危機を救ったジャスティス仮面。だが、まだ安心はできない。いつ何時、秘密結社デストピアがその侵略活動を再開するのか、それは誰にもわからないからだ。がんばれジャスティス仮面。負けるなジャスティス仮面。地球に平和が訪れるその日まで……。

　明転すると、漆黒のベルゼクス（以下ベル）が立っている。

ベル　おのれジャスティス仮面。我々の計画をことごとく邪魔しおって。だが、今は束の間の勝利を味わっておくがよい。我々の恐るべき秘密兵器が、人類に牙をむくその時までな……。

　周囲が暗い雰囲気になる。
　同時に笑い声が響く。
　その声の主は冥王デスター。（以下デス。デスはすべて声のみの出演）

デス　とんだ失態だな。漆黒のベルゼクス。
ベル　その声は、冥王デスター様！

　ベル、跪く。

デス　ベルゼクス。漆黒の二つ名で恐れられたお前が、まさかあのような失態を犯すとは……私は、お前を少々買いかぶりすぎていたようだ。
ベル　返す言葉もございません。
デス　やはり、この冥王自ら出陣し、ジャスティス仮面を制裁する時が来たのかもしれんな。
ベル　恐れながらデスター様。その時は永久に訪れはしません。なぜなら、我々の開発した新型生物兵器が、間もなく完成の時を迎え、それは同時に、ジャスティス仮面の滅びの時となるからであります。
デス　その言葉、忘れるな……。

　デスの笑い声と共に照明、元に戻る。

ベル　ふん。老いぼれが。今に見ているがいい。ジャスティス仮面が死す時には、貴様の地位もすでに風前のともしびであったことを思い知らせてやろう。

　甲高い女の笑い声が響く。
　その声の主は妖艶なるスカローニャ（以下スカ）。
　ベル、驚いた様子はない。

スカ　ベルゼクス様ったら、デスター様がいなくなったとたん強気になっちゃって。でも、そんなあなたも、セクシーで素敵よ。
ベル　フン。ようやく来たか。死にたくなければ下らん戯言は控えることだ。妖艶なるスカローニャ。

　続いて、気障な笑い声。
　知将ウィギュラ（以下ウィ）である。

ウィ　全く、無様な戦いでしたねえ。醜く下衆で、知性のかけらもない。命を奪うという行為は、もっとエレガントで、美に満ちているものですよ。ベルゼクス様。
ベル　知将ウィギュラか。貴様のその舌を引っこ抜いてやれば、デスター様はさぞお喜びになられるだろうな。

　激しい息使いがあたりに響く。
　息の主は豪腕のブランコ（以下ブラ）である。

ブラ　歴史は常に強きものが作る。強きは生き、弱きは去る。次なる戦いは、俺の両腕が導くだろう！　貴様の取るに足らん戦略ではなく、この両腕が！
ベル　頼もしい言葉だ。あとは貴様のちっぽけな脳みそが少しは進化していることに期待しよう。豪腕のブランコ。

　ベル、正面を切る。

ベル　やっと全員揃ったか。さあ出でよ！　冥王デスター様より邪悪な力を授かった悪魔たち、ベルゼクス四天王よ！

　ベルの言葉と共に、三人出てくる。
　全員おそろいのジャージ。

ベル　えー？
スカ　何、えーって。
ベル　何でお前らジャージ着てるの。しかもおそろいの。
ウィ　ユニフォームですよ。クックックッ。
ベル　ユニ……はあ？　ユニフォームってなに？

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