ロプ
さまよえる湖をめぐって東奔西走!
『ロプ』
さまよえる湖をめぐって東奔西走!

【登場人物】

プルジェワルスキー(男1)・・・ロシア人探検家
コズロフ(女1)…プルジェワルスキーの部下
リヒトホーフェン(男2)…ドイツ人地質学者
ヘディン(女2)…リヒトホーフェンの助手
ナナシ(男3)…中央アジアに暮らす現地人
ラクダ(男4)…らくだ

セラート(男5)…新米の守備隊員
ミヤーク(ナシュ)(女3)…隣国の密偵?
オルデック(男6)…守備隊長



【本編】

プロローグ

○4世紀初頭・内陸アジア・シルクロードの中継ぎ都市楼蘭・ロプノールの畔

漁師の妻2名(女1、女2)が網を繕っている。
下手よりカヌーの船先が現れる。ボートから漁師2名(男1、男2)が降りてくる。


女1「どうだった?」


男1、暗い表情で首をふる。


女2「あんたは?」

男2「おんなじだ。いったいどういうこったか…」

男1「湖の水量が目に見えて減ってきてる。これじゃあ魚だってようとれん」

男2「お前らもわかるだろ。湖がどんどん縮まっていく…」

男1「このままじゃいずれ干上がっちまう」


女1、女2共に暗い表情。
そこへ親子(男3、男4)が通り過ぎる。男4はかなり年老いており、杖をつきながら
歩く姿は頼りない。


男2「よう、コムチェじゃねえか、ととさん連れてどこ行く?」

男3「楼蘭を去る」


一同、息を呑む。


男2「おめぇ今なんて言った」

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