こちらハローテレビヒーロー戦隊企画室


『こちらハローテレビヒーロー戦隊企画室』


登場人物
 
  海老裕子  プロデューサー 
  尾藤則武  ディレクター
  加納ありさ 脚本
  大林愛美  製作チーフ
  佐藤GO  AD
  局長    ハローテレビ局長
  清水    秘書

    
     企画室に座っている皆。悩ましげな表情。
     局長と秘書の清水が入ってくる。
     全員立ち上がり礼をする。

全員  おはようございます。

     全員、席につく。

局長  今回集まってもらった理由は他でもない。海老くん。
海老  はい。
局長  数字がとれなかったようだが?
海老  そ、それは……。
局長  清水くん。
清水  はい。
局長  君のお子さんは「惑星戦隊ワクレンジャー」を見ていたかね?
清水  いえ、「つまんねぇもん作りやがって」とぶつぶつ言っておりました。
局長  というわけだ。次の配置が出るまで待機。この意味わかるな?

     局長、部屋を出ようとする。

海老  待ってください! 
局長  この枠を切望しているプロデューサーは五万といる。

     部屋を出ようとする局長。

海老  局長! もう一度だけチャンスを!
局長  この業界は数字が命。君が一番わかっていたはずだ……。
海老  1時間、いえ、10分いただければ次の企画をプレゼンできます! 
局長  ……10分? 10分で何ができる? 
海老  やってみせます! どうか! 局長!(頭をさげる)

     間

局長  ……10分後、私にプレゼンしたまえ。海老プロデューサー……。

     部屋を出ていく局長と清水。

海老 (礼をして)あ、ありがとうございます!

     間

尾藤  はぁ〜こら駄目だわ。
加納  いよいよこのチームも解散ですね〜。
海老  まだわからないわ、10分ある!
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