あらすじ
あらすじ:
夫婦関係が冷え切った35歳の夫と33歳の妻。そこに気まずい空気を察した夫の友人・タカシが、「気分転換に」と唐突に「だるまさんがころんだ」を提案する。
最初は気乗りしない妻も参加するが、ゲームはいつしか奇妙な告白合戦へと変化していく。妻の「ぶかのおんなとほてる」、夫の「うわきはおたがいさま」など、“唱和”のリズムで飛び交う暴露の応酬。タカシの困惑をよそに、二人の夫婦喧嘩は「だるまさん」の名のもとに加速していく。
やがて夫の「じむとれーなー」発言から、妻の浮気も明らかに。しかし、言葉の応酬の中で二人は互いの寂しさに気づき、再び寄り添う。タカシはその様子を見届けながら、自分だけ取り残された気分を味わう。
最後、三人はふと笑い合う。タカシの言葉――
「これ、“だるまさんがころんだ”じゃなくて、“だんなさんがころんだ”ですよ」
そして夫婦が起き上がり、穏やかに寄り添う中、タカシが呟く。
「起き上がったのは、“おとなさん”だな」
子供の遊びから始まったコントは、夫婦の再生と大人の可笑しさを描き出して幕を閉じる。