あらすじ
第一志望の大学に合格し、一流企業に内定をもらい、順風満帆な人生を歩んできた「僕」。しかし、ある日ビルの屋上で封筒を手に佇む男を目撃する。革靴を脱ぎ、封筒を風に飛ばされぬよう抑える男。その前にアロハシャツの男が現れ、何気ない会話が始まる。風に煽られるライターの火、交わされるタバコ、立ち入り禁止の屋上。やがて、空から巨大なUFOが降りてくる。驚く間もなく、アロハシャツの男は足を滑らせ転落。彼の足元には、謎の箱と落ちたライターが残される。「僕」は箱を開け、中身を確認する。それは大量のタバコだった――。そして、別のビルからそれを見ていた「僕」自身もまた、踊り場の階段を踏み外すのだった。