あらすじ
高校一年生、秋。
大会が終わり、二年生の先輩たちは引退。
春の大会に向けて一年生だけの部活が始まる。
けれど、進一郎は悩んでいた。
地区大会敗退の原因は台本を書いた自分のせいだと思っていた。
そこにやって来た少女アキラは彼に告げる
「君の作品はヘタだった」
「だけど、面白かった」
「ヘタだけど面白かった。ヘタだから賞はとれなかったけど、ちゃんと刻まれた」
演劇を巡る6人の男女の物語。
演劇を本気でやるとはどういうことか、
彼らは演劇が好きなのか、それとも演劇部が好きなのか。
どうして演劇を続けているのか。
答えは見つかるだろうか……。
「ヘタでもいいから、全部ぶつけて。無茶苦茶で良いから、全部詰め込んで。感情が嵐みたいに降りそそぐ、君の作品を見たいんだ」
――そして、嵐がやってくる。