あらすじ
僕は、この世に生まれた時から、かいじゅうだった。物心ついた時には、自分がかいじゅうであることに気付いていた。
かいじゅうというと、体が大きくて、大きな尻尾もあって、時には火を吐くドラゴンのようなイメージを持つ人が多いと思う。だけど、僕の見た目は、まさにどこにでもいそうな男子高校生。
しかも肌が白くて、思いっきり根暗なやつときた。誰も僕がかいじうだなんて考えないから、今まで、僕の正体を誰かに気づかれたことはない。僕がかいじゅうだって誰かに認められたなら、きっとかいじゅうのイメージを、根本から変えてしまうだろうな。