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remain unchanged（旧態依然）

「　remain unchanged　（旧態依然）　」　　　作：つむぎ日向

小道具：卒業文集（１）

本編

　　　開幕。
　　　Ａが一人立っている。
　　　Ａのモノローグ。

Ａ　「チャールズ・ディードリッヒは言った。「今日という日は、残りの人生の最初の日である」。確かにその通りだ。今の自分はこんな事をしていて良いのか？もっと他に、するべき事があるんじゃないか？ある時から俺はそう悩みだし、ついに……仕事を辞めた」

　　　Ａの部屋。
　　　そこにＢがやってくる。

Ｂ　「おい、聞いたぞ。お前、仕事辞めたんだって？あんなに大手の出版社入ったのに」
Ａ　「大手出版社って言っても週刊紙の記者だぞ。あること無いこと書いてさ……もう、そういうの嫌になったんだよ」
Ｂ　「なるほどな～記者も楽じゃないってわけだ。で、これからどうするんだ？」
Ａ　「それはもう考えてある」

　　　Ａ、もったいぶりながら、キメて言う。

Ａ　「……夢を追いかけようと思うんだ」
Ｂ　「夢？なんだよ夢って？」

　　　Ａ、さらにキメて言う。

Ａ　「それはな……夢を見つける、っていう夢さ」
Ｂ　「……は？」

　　　Ｂ、少し考えるがＡの言っていることの意味が分からない。

Ａ　「だから、俺の夢ってなんだろう。俺がしたい事って本当はなんだろう。って本気で考えたんだけど、特に何も浮かばなかったんだよね。なら、「よし！じゃあ、夢を見つける事を夢にしよう！」って思ったわけ」
Ｂ　「え？それ、仕事辞めなきゃ駄目だった？」
Ａ　「どういう事？」
Ｂ　「仕事しながらでも、夢見つけられたんじゃないの？」

　　　Ｂの疑問に即答するＡ。

Ａ　「それは駄目だよ～」
Ｂ　「なんで？」
Ａ　「だって、二兎を追う者は一兎をも得ずって言うだろ」
Ｂ　「いや、それはさ……なんか意味違くないかな」
Ａ　「辞めるって言った時、上司にも同じ事言われたよ」
Ｂ　「上司にも同じ事言ったんだな」

　　　嬉しそうに言うＡ。

Ａ　「そんな理由で辞めるのは君が初めてだ！だって」
Ｂ　「気の毒な上司だ……」

　　　上司に同情するＢ。

Ｂ　「えっと……それで？なんで俺呼ばれたの？」
Ａ　「あぁ、それなんだけどさ」

　　　Ａが本題を切りだす。

Ａ　「俺の夢って何かな？」

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