あらすじ
架空の公国と連邦の戦争終結後の話。
戦場で遺品を回収して、遺族のもとに届けていたという英雄〈テグロフ〉は〈クローバー〉という女性記者に取材を受けていた。テグロフは戦争によって苦しんでいる現状、それを生き抜く考え方をクローバーに伝える。しかし彼女は取材をすることとは別にある重要な目的があるようだ……。
―だからせめても心持を楽に。そのためにいらないものは捨ててもいい。必要なものは拾ってもいい。穏やかに。道理の通った理屈だけじゃ、心はぐちゃぐちゃのままだ―
どうか、生ある人々が楽に生きられるように。