くるしんでいる人へ
くるしんでいる人へ

ソウマ…謎の部屋に閉じ込められた青年。ぶっきらぼう。

アキラ…謎の部屋に閉じ込められたしがない劇団の俳優。お調子者。

ヒナコ…謎の部屋に閉じ込められた専業主婦。オドオドしがち。

ナギ…謎の部屋に閉じ込められた少女。白血病を患っている。純粋。

管理人…謎の部屋を管理している、謎に包まれた存在。無機質。

電話…黒電話から聞こえる様々な人物の声。音響で対応。

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緞帳OPと同時にSE エレベーターの扉が開く音CI。
謎の部屋。舞台中央奥にエレベーター。その上手横に長机と黒電話が置いてある。
下手側には管理人の机と椅子。

管理人、いたつき。椅子に座って待機している。
エレベーターの扉が開いている。そこにはソウマがボーッと立っている。
ソウマはフラフラとエレベーターから出てきて、舞台中央へ。

管理人「扉が閉まります」

管理人がそう言い終わると、ソウマは力を無くしたようにフッとその場に倒れる。
そこへアキラが下手イリ。

アキラ「あー!クッソ、間に合わなかった…って人だ!僕以外にもいたんだ」

アキラは倒れているソウマのもとへ。

アキラ「あの、もしもし。大丈夫ですか!?」

ソウマ「う…ん。あれ、ここは…?」

アキラ「はあ〜よかった〜!無事そうですね!」

ソウマ「アンタは?」

アキラ「あぁ、僕はアキラって言います。あ、そんなことより、どうやってここに来たか覚えてますか?」

ソウマ「え?」

アキラ「ここに来た道とか、方法とか!覚えてませんか?」

ソウマ「…いや」

アキラ「そっかー。そうですよねー。うーんどうしたもんかなー」

ソウマ「お前、アキラって言ったな。そもそもここはなんだ?」

アキラ「それが…僕にもわかんないんです!!」

ソウマ「…は?」

アキラ「そんな怖い顔しないでくださいよお!だから僕、質問したじゃないですか!『どうやってここに来たか覚えてますか』って!」

ソウマ「なんだ、なんで俺はこんなとこにいるんだ?俺は…」
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