魔法少女になれよ
ぽむりん:君は、選ばれた存在なんだぽむ!
女:……。
ぽむりん:お願いだよ!
ぽむりん:ぼくと一緒に、悪魔たちと戦ってほしいぽむ!
女:あの。
ぽむりん:何!?
女:嫌だってば……。
0:沈黙。
0:見つめ合う女とぽむりん。
ぽむりん:君は、選ばれた……。
女:(遮り)いやしつこいな!
女:何回やらせんの、このやり取り。
女:もう帰ってよ。
ぽむりん:どうして!?
ぽむりん:どうしてダメなんだぽむ!?
女:あのね、ここまで来たら、さすがにあなたの存在は認めるよ。
女:えっと、ぽむりんだっけ。
ぽむりん:ぽむりんだぽむ!
女:うん。魔法生物だったよね。
女:残念だけど、現実みたいだし。
女:でもね、その後のことは無理。
女:もうキャパオーバーなの、こっちは。
ぽむりん:魔法少女になって、僕と一緒に悪魔たちと戦ってほしいぽむ!
女:みなまで言うな!
ぽむりん:君は、選ばれた存在なんだぽむ!
女:望んでねーんだよ!
女:需要と供給を意識しろ!
ぽむりん:このままじゃ、世界は大変なことになっちゃうんだぽむ!
ぽむりん:君の力が必要なんだぽむ!
ぽむりん:お願いだぽむ!
女:ぽむぽむぽむぽむうるせえな!
女:そもそも、何で私が選ばれたのよ。
女:もう少女名乗っていい年齢とっくに過ぎたんだけど?
ぽむりん:ギリいける!
女:黙れ。
ぽむりん:魔法少女はね、年齢じゃないんだよ。
ぽむりん:心が綺麗な女の子は、みんな魔法少女なのさ!
ぽむりん:ほうれい線? シミ? 肌荒れ?
ぽむりん:そんなの関係ない!
ぽむりん:心の問題なんだよう!
女:営業下手すぎだろ。
女:はよ帰れ。
ぽむりん:なんでわかってくれないんだよォ!
ぽむりん:わからずやっ!
女:あのさぁ、こんだけやらないって言ってんだから、さっさと諦めて次行った方がいいんじゃないの?
女:数こなせば、他に誰かいるでしょ、魔法少女なりたい人。
女:次はもっと若めの女子狙えな?
ぽむりん:それじゃ、ダメなんだぽむ……。
ぽむりん:君しかいないんだぽむ。
女:何でよ。
ぽむりん:もう、ここらへんの目ぼしい女子は、あらかたスカウトされちゃったんだぽむ……。
女:そのままの意味か。
ぽむりん:で、売れ残ってるのが君ってわけ。
女:言葉には気を付けろよ。
ぽむりん:だから、ね?
ぽむりん:お願いだよォ~。
ぽむりん:魔法少女、なろ?
女:しつこいって。
女:はよ帰って?
ぽむりん:何でだよ!
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