上演できるその日まで
登場人物及び物

・台本・・・男女不問。(セリフを言う時に男らしい言葉遣いに変更するのは可)とある生徒が書いた台本『初恋』。真面目。

・照明・・・男女不問。(セリフを言う時に男らしい言葉遣いに変更するのは可)SS。実はドS。

・衣装・・・女。部員が作ったドレス。基本ぶりっ子。

・音効・・・男女不問。(セリフを言う時に男らしい言葉遣いに変更するのは可)スピーカー。はっちゃけるようで、まともなことを言う。

・小道具・・男女不問。(セリフを言う時に男らしい言葉遣いに変更するのは可)部員が作った盆栽。普段は普通なのにたまにすごい色気を出す。

・装置・・・男女不問。(セリフを言う時に女らしい言葉遣いに変更するのは可)部員が作ったテーブル。格好付けたいのにダサい。なんか残念。

・ナレーター・・・男女不問。色々謎が多い人物。
 



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1. ナレーション
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演劇部の備品が置いてある場所。備品たちが会話している。
備品は照明(SS)、衣装(ドレス)、小道具(盆栽)、装置(テーブル)、音効(スピーカー)、台本(創作台本『初恋』)備品たちはおしゃべりしているような格好のまま静止している。ナレーターが備品たちを示して紹介する。

ナレーター「彼女(彼)はSSという照明器具。正式名称はステージサイドスポット。はっきりとした光を横から当てることで、人物や舞台装置を立体的に見せるなどの働きをしています。彼女はドレス。部員がデザインの段階から作った手作りの衣装。その美しさを活かし、色々な作品で活躍してきました。彼女(彼)は盆栽。ある作品の小道具の一つ。とても可愛らしい見た目をしています。彼(彼女)はテーブル。手作りにも関わらず、とても丈夫でたくさんの作品で活躍してきました。演劇部になくてはならない存在です。彼女(彼)はスピーカー。ホールに音を響かせ、観客を物語の世界に引き込んでいきます。彼女(彼)は台本。とある部員が書いた、恋愛物語。しかし、まだ一度も上演されないままになっています。」

ナレーター、舞台中央に行く。

ナレーター「ここは、演劇部が公演に使っていたホールの舞台袖。照明、衣装、小道具、装置、音響機材・・・たくさんの道具たちが静かに暮しています。部員たちが愛着を持って扱っていた道具たちはいつしか魂を宿すようになりました。そして、今日も舞台袖でおしゃべりをしています。」

ナレーター掃ける。

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2. 道具たちのおしゃべり

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小道具「りんご。」

音効「ゴリラ。」

衣装「ラッパ。」

台本「パイナップル。」

照明「ルミノール反応。」

装置「海。」

小道具「みかん!・・・あ。」

音効「第299回しりとり大会。」

衣装「終了ー!」

小道具「えへへ、また負けちゃった。」

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