この探偵、馬鹿につき。【短縮ver.】
この探偵、馬鹿につき。(短縮ver.)

探偵:男、探偵らしい服装、常にかっこつけている、馬鹿
村人:唯一の常識人、ツッコミ
花屋:女、惚れっぽい
鍛冶屋:男、荒々しい
殺人鬼?:ジェイソンのような仮面(血まみれの衣装だとなお良い)、刀などの凶器を持っている
死体:腹を刀などで切られ、血で滲んでいる
 


舞台中央に腹が血で滲んだ死体
それを囲むように上手から探偵、花屋、村人、鍛冶屋、殺人鬼
怯えた様子の三人
鍛冶屋「嘘・・・だろ。」
花屋「ひ、ひどいっ!」
村人「誰がこんなこと・・・た、探偵さん!なんとかしてください!」
探偵、腕を組んで上手の方を見ている
鍛冶屋「おい、聞いてんのかよ!」(苛立った様子で探偵に詰め寄る)
探偵「まあまあ、そんなに焦らなくても、この人は死んでますよ。」
三人「うっ・・・」
三人、怯えた様子で死体から目をそらす
鍛冶屋「くそ!こんな古い洋館で、なんで殺人事件なんかに巻き込まれなくちゃいけないんだ!」
探偵「こんな山奥で、外は嵐。警察の到着も遅くなりそうですね。」
村人「この人の叫び声が聞こえたとき、窓もドアも閉まっていました。もしかして、この屋敷の中に犯人がいるってことですよね・・・?」
花屋「嫌っ!怖いわ!」
探偵「はっ!分かったぞ。」
村人「なんですか?もしかして、重要な手がかりが・・・!?」
探偵「犯人は・・・」
一同、固唾を飲み、探偵を見る
探偵「この屋敷の中にいる!!」
村人「え?・・・それい今僕が言いましたけど。」
探偵「事件が起きた時、窓もドアも閉まっていた。そう、この屋敷は密室だったんだ。」
村人「それ全部僕が言ったことですよね?」
花屋「すごい!探偵さん、かっこいい!」
探偵「え?そ、そうかな。」(満更でもない様子で)
花屋「ええ。本当にかっこいいです!」
探偵「えへへー。」
鍛冶屋「イチャつくな!!」
村人「落ち着いてください。モテないからって嫉妬はやめてください。」(鍛冶屋の肩に手を置く)
鍛冶屋「あ?!」
村人「探偵さん、ちゃんと推理してもらわないと困りますよ。」
探偵「ふむ・・・」
探偵、しゃがみこんで死体を見る
3人も死体をのぞき込む
探偵「はっ!これは・・・」
花屋「この傷は、刀か何かで貫いたんですかね?鋭い傷です。」
探偵「分かったぞ!!」
村人「何がわかったんですか?」
探偵「これは刀か何かで貫いた傷だ!」
花屋「それ今私が言いましたよね?」
探偵「ふっ・・・」
村人「何かっこつけてんですか!」
探偵「つまり凶器は刀のように鋭い刃物だ。この中にそんな凶器を持っているやつは・・・」
一同、周りを見渡す。殺人鬼もしっかり目に入るように
探偵「いないな。」
村人「じゃあ一体どこから殺人鬼が入ってきたっていうんですか?」
探偵「それくらい自分で考えろ。」
村人「分からないだけですよね?」
鍛冶屋「もうやってられるか!こんなポンコツ探偵なんて役に立たねぇ!俺は一人で山を下りるぞ。」
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