あらすじ
舞台は、世界恐慌の最中にあるアニメ制作会社「ウォルト・ディズニースタジオ」の社長室。
会社の会計係として縁の下で支えているロイ・ディズニーは、ある日社長である弟のウォルトに会社の実情を語る。
ウォルト・ディズニースタジオは、映画界に数多くの変革を起こしてきた。
世界で一番最初に活動写真に声や音楽を吹き込み、世界で一番最初に白黒だったモノクロアニメーションに色をつけた。
そうやってディズニー映画は、いつも大衆に希望を与えてきたのだが、そのおかげで本社の収支は大赤字であった。
ロイはウォルトに、組織のシンプル化と社員のリストラをすすめる。
だが、ウォルトは断固として否定した。
なぜならウォルトの頭の中には、ある大きな夢を抱いていたからだ。
その夢とは…………。
第33回テアトロ新人戯曲賞ノミネート。
2021年、演劇雑誌『テアトロ』にて全文掲載。
劇作家・岡本ジュンイチが手がける、たった3人の男たちによるディズニー・アニメの評伝劇。