Summer Sing
「Summer Sing」作:西川龍生

登場人物
男1・ちょっと変人、泳げない
男2・水泳部に所属していたがあることがきっかけで水泳部をやめる。
女1・男2の彼女
うみ・突然現れた不思議な少女。

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波の音が流れている。
男1が舞台の中央に座っている.
(しばらくした後で)
男1:「ザザーーザザーザザザーザー」
沈黙
男1:「(さっきよりも大きい声で)ザザーザザザーザザーザー」
男2登場。
男1をみつけかけよる。
男2:「何してるんだよ。」
(持っているドリンクを差し出す。)
男1:「あ、ありがとう。」
男2:「(座りながら)で、なにしてたの?」
男1:「いや、別に何もしてないよ。」
男2:「(座りながら)いや、してたじゃん、ざざーって。」
男1:「そんなことしてない、」
男2:「いや、してたって」
男1:「してない。」
男2:「まあ。そんなに言いたくないならいいけどさ。」
二人とも前を見る。
沈黙
男1:「実はさ」
男2:「あ、いうのね。」
男1:「うん。」
男2:「あ、続きどうぞ。」
男1:「うん、実はね俺、水泳選手になりたいんだ。」
男2:「え、そうなの?」
男1:「うん、(立ち上がって)でね?有名になってオリンピックに出るのが実は俺の夢なの。」
男2:「だから、この海が観たかったの?」
男1:「え?」
男2:「いや、だから、水泳選手になるのが夢だからデモンストレーションを兼ねて見に来たかったのって?」
男1:「・・・うん?」
男2:「いや・・だから」
男1:「あーちがうちがう。」
男2:「じゃあ、なんだよ。あ、もしかして俺に水泳選手になることをこの場所で伝えたかったとか?」
男1:「それも違う。」
男2:「あーそうかそうか。」
男1:「うん、なんかごめんね。」
男2:「いや別にいいけど、お前そんなに泳げるの?水泳。」
男1:「えっ」
男2:「いや、普通に気になるじゃん」
男1:「俺泳げないよ、」
男2:「それはそんなに早くないってこと?」
男1:「いや、まったく泳げないって意味。」
男2:「え・・それって・・・ん、どういうこと?」
男1:「(座りながら)いや泳げないし俺。」
男2:「え、じゃあ、水泳選手って、え何、嘘なの?」
男1:「うん、嘘」
男2:「すんなりいうなよ。なんだよウソかよ。」
男1:「ごめんね。」
男2:「いやいいよ。」
男1:「お詫びに教えてあげる。」
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