あらすじ
売れない女優の冨樫桃華は、やっと受かった舞台の稽古場で新型コロナウイルスに感染し、人工呼吸器を装着されるほどの重体になる。
意識が朦朧とし、生死の境を彷徨っていると、大きな川の近くの「踊り場」で1人の天使と出会う。天使は、「神様が最後に一つだけ願いを叶えてくれる」と言い、「あの時にもう一度戻りたい」と思える時間への「タイムワープ」を勧める。
桃華が高校の演劇部時代を選ぶと、天使の姿は、演劇部の同級生の杉森楓に変わる。実は楓は、恋人とのドライブの途中に事故に遭い、お腹の子供もろとも命を落としていた。その魂のまま天使となり、彷徨える魂を天国へと導く役目を負っていた。しかし、タイムワープで輝いていた時代を再体験した桃華の魂は息を吹き返し、神様からこの世に戻ることを許される。
桃華は、楓が天使の役目を終えていつかもう一度この世に生まれ変わったら、きっと見つけると約束し、2人は「踊り場」からそれぞれの道へ進んでいく。