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はりこのトラの穴の規定に準ずる
追記
(上演パンフレット より)
ここ10年ほど自分の書いた台本を見ていると、とにかく「死」を扱ったものが多いのに驚く。まあ、自分で驚いていても仕方ないのだが、いろんな意味で死が近づいているんだなあと、これまた自分で感慨にふける。
死が近づくといっても、いろんな近づき方があるわけで、もちろん、トシを取ったから「死にかけている」という状況があることは間違いないのだが、どちらかと言うとそれは10年ぐらい前によく考えていたことであって、変な言い方になるけど、最近は、文字通り、距離が近くなった感じで、それに伴って、以前より死に興味が出て来たというか、おもしろくなって来た。
別に宗教的に悟りに近づいたわけでも、死を恐れなくなったわけでもないのだが、10年程前に「ほんとに死ぬんだよなあ」と思い出して以来、死にリアリティーが出て来たというか、わりと等身大で見られるようになった気がする。世の中には「死のタブー」というのがあって、若い頃はなかなか直視できなくて、、時に過大に、あるいは時に過小にデフォルメなどして死を把握しようとしていたのだが、近頃は、恐いなら恐いなりに、どんな風に恐いのか、ちょっと観察してみようという、そんなゆとりというか、開き直りがあるのかもしれない。で、ちょっと離れた所からじーっと見てみる。すると、これがおもしろい。死にもいろんな表情とかコントラストとかあるみたいで、見る角度によって、かなり見え方が違うのだ。ということで、今回は、コロナという珍しい立ち位置を手に入れたので、そちらの方から眺めてみた次第です。