あらすじ
19歳、冬。ようやく世界が一つ終わった。
私が書き上げた脚本が形となったそのお芝居は最期にはまばらな拍手で幕を閉じ、
物語を創り上げた役者達は晴れやかな顔で舞台を降りていく。そして始まる後の祭り。
舞台の千秋楽、その打ち上げで私は
お酒を飲んだ。
未成年飲酒をしてまで学んだのは、お酒を飲むなら何かで割った方がいいという事。
どうやら私は体質的にお酒があまり強くないという事。お陰で記憶が少し曖昧で、
だから、目を覚ました私はなぜ彼女の部屋にいるか、あまりよく覚えていなかった。
佐藤夢加。幼少期の1年間を一緒に過ごした。1人ぼっちの私のともだち。
登場人物
伊藤冬子(いとうとうこ):作家。19歳。小説家。
佐藤夢加(さとうゆめか):役者。20歳。大学生。
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