頭隠して、なんとやら・・・?
〇頭隠して、なんとやら・・・?

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キャスト
 ・しんじ
 ・まこと
 ・かえで
 ・警察官(声)

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   昼。とある町の中にある公園。
   子供たちが元気に遊ぶ声が聞こえる中、
   スーツを着てかばんを持ったしんじが、
   トボトボと歩いてきて立ち止まる。
   とても落ち込んでいる様子。
   何度もため息をついている。

しんじ「クビ・・・ってことだよな・・・。これから俺どうすりゃいいんだ・・・。」

   しんじ、携帯を取り出して、電話をかけ始める。
   かけた先は自宅。
   何度か呼び鈴が鳴るが誰も出ない。

しんじ「誰もいないか・・・。」

   しんじ、またため息をつく。

かえで(声)「その頃!」

   場所変わってしんじの家。
   笑いながらまことがベランダから登場する。
   割と小さめのカバンを下げている。
   笑い方がとても不気味。

まこと「イッヒッヒッヒッヒ・・・。お邪魔しまーす。2階だからって油断したらこうなるんだぞー?お邪魔します!邪魔するなら帰って!!あいよ!!!って、帰らないよ!(笑)やばいやばいやばいやばい・・・、あんまりしゃべったらバレちまう。しーーーーー・・・。あそこに金がるのはわかってるんだー。あそこに金があるのか?それは誠か!?そうです、誠です!そして俺は、まことです、なんつって!」

   まことが笑うと、家の電話が鳴る。
   さっきしんじが掛けてた電話。
   まことはもちろん無視をする。

まこと「誰だよこんな時にー。家には誰もいませんよ?俺以外は!こんなの無視だ無視、とっとと取って帰るぞ。しんじざまぁみやがれ。あいつは金持ってるからなー。」

   そう言うと、電話が乗っている台の引き出しから
   お金が入った封筒を取り出す。
   中身を確認し、おもむろにたくさんの札束を取り出すと
   電話が切れる。

まこと「いただきます。さぁ、ずらかるぞ。」

   慌てて札束を封筒の中に戻そうとするまことだが
   手が滑って札束を床に落としてしまう。

まこと「しまった!」

   札束は床に広がりばらまかれ
   慌ててそれを拾おうとするが、動揺してしまい手が震え始める。
   うまくお札が取れない。
   
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