真っ白い日和
真っ白い日和

【登場人物】
真白 ゆずる(男) 鬼祓いの生贄,リアリスト
日和(女) ケモノが乗り移った少女
佐々木(女) ゆずるの幼なじみ
じい(ゆずるの祖父) 伝説について語る

声のみ
村人2人
同級生(女)
アナウンス

【あらすじ】
鬼の子伝説が伝わる妖鬼村。100年に1度鬼祓いという儀式が行われその年に15になる子が生贄として、鬼の間と呼ばれる洞窟へ身を捧げる。その生贄となった真白ゆずるが儀式の1週間前謎の少女日和と出会う。1週間の楽しい一時と儀式の行方。幼なじみの佐々木との関係。複雑に交差する感情を描いた物語。

【その他】
**内の遊びは変更可能
1遊び約3分を目安にしてます
参考『阡年と螺旋、散るものを』
まじないはこの歌を元に書いています
リズムはこの歌のリズムでお願い致します

【本編】

照明暗く ゆずるにサス
ゆ「あわれあわれや だれぞおにか てのなるところ さいてさいてや あかいはな ははなるところ あわれあわれや だれぞおにか てのなるところ さいてさいてや あかいはな ははなるところ 」

物音

ゆ「……。誰か、いるの?」
しばらく沈黙
ゆ「気のせいか……?」
ゆ「けものかとりか かごのなか てのなるところ さいてさいてや あおいはな おになくところ」

途中から日和登場

ゆ「君は誰……?」
日「ん?えっ私のこと?」
ゆ「そう、君。名前は?」
日「名前を聞きたいなら、先に名乗るべきじゃない?」
ゆ「そうか、えっと俺は真白ゆずるだ。君は?」
日「ない」
ゆ「えっ?」
日「だから、私には名前がないの。」
ゆ「どういうことだい?」
日「ちょっとね、事故に遭って記憶を無くしてて。両親もいないから遠くの親戚と一緒に暮らしてるの。親戚っていってもものすごく遠いから私の本当の名前も知らないの。」
ゆ「あっそうなんだ。なんかごめんな。いきなり地雷踏んで……。」
日「ううん。そんなんじゃないから。えっと"真白ゆずる"くんだっけ?こんな遅くに何してるの?」
ゆ「いや、別に……何もしてないよ。」
日「……じゃあ、一緒に遊ばない?」
ゆ「えっ遊ぶ?」
日「そう、せっかくここで出会ったんだし遊ぼうよ!」
ゆ「でも、ここには何も無いよ?」
日「何もなくたって、遊ぶことは出来るでしょ?」
ゆ「何して遊ぶの?」
日「う〜ん。何しようかな〜?」
ゆ「何もプランないんじゃないか。そもそも2人だけでできる遊びなんて、トランプのスピードくらいしかないんじゃない?」
日「かくれんぼしよ!!」
ゆ「えっ?2人だけで?」
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