コント 『ホームステイ』
『ホームステイ』


田中   
吉田   
パク・イ・ジュン   
ぺ・ヨン・チュン


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    田中の部屋。そわそわしながら部屋をうろうろする田中。

田中「よし。部屋は片づけたし、トイレも綺麗にしたし、大丈夫だよな、うん。いやーしかし、ホストファミリーなんて緊張するなー。
   これから一ヶ月もホームステイの子と一緒なんてなあ。確か、韓国の子だって言ってたな。英語で通じるかな?まあ、日本語を勉強してるらしいし何とかなるか。」

    (チャイムの音)

吉田「すいませーん。」
田中「あ、来たみたいだ。はい、今行きまーす。」

    田中、上手にはける。直ぐに吉田、パク、ぺをつれて戻ってくる。

田中「いやー、お待ちしてました。どうぞお入り下さい。」
吉田「失礼いたします。」
田中「どうぞこちらへ。」
吉田「どうも。」

    一同座る

吉田「どうもこの度は我が社で斡旋しているホストファミリーをお受け頂き、本当に有り難うございました。」
田中「いえいえ。僕の方も前からアジアの方と知り合いになる機会が欲しいと思ってまして。」
吉田「いや、さすが田中さん。素晴らしい。そんな田中さんに今回耳寄りな情報が。」
田中「え?何ですか?」
吉田「只今、日韓交流キャンペーン中でして、一人ホームステイをお受け頂いた方にはもれなくもう一人ホームステイが付いてきます。」
田中「いや、付いてくるって。そんなキャンペーン聞いてないですよ。」
吉田「昨日から始まりました。」
田中「ちょっと待って下さい。急に二人になるのは困ります。余ってる部屋は一つしかありませんし。」
吉田「いえ、部屋は一つで十分です。それに一人も二人も手間は余り変わりませんから、より多く知り合いになれるチャンスですよ。」
田中「いや、でも・・・。」
吉田「どうですか。とりあえず彼らと直接お話になってみては?日本語もある程度話せますから。」
田中「・・・じゃあ、そうさせて貰えますか。」
吉田「どうぞどうぞ。さあ。」
田中「はじめまして。」
パク「はじめまして。」

   ぺ 頭下げる

田中「私は、たなか、こうじです。」(ゆっくりと丁寧に)
パク「たわしは、中が、仔牛です。モー。」

   パク、ぺ、顔を見合わせ爆笑。それに乗って吉田も笑う。一人取り残される田中。その様子を見たパク、ぺは不機嫌なような悲しいような顔を。

吉田「ちょっと田中さん、駄目じゃないですか。」
田中「は?今の何ですか?」
吉田「韓国ギャグです。」
田中「韓国ギャグ?」
吉田「そうです。いわゆるアメリカンジョークみたいなものです。初対面で緊張している田中さんの気持ちを和らげようと、彼らなりの心遣いですよ。」
田中「そうだったんですか。すいません、気がつかなくて。(二人に笑顔で)ナイスジョーク。」
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