クリスマスのキセキ
クリスマスのキセキ


山田 大学生男子、ケーキ屋でバイト中
店長 ケーキ屋店長、ダジャレ大好き
サンタ ケーキを買いに来た、一見老紳士
及川ナナ 店長の娘、ケーキの腕は店長も一目置く


クリスマスムードがいかにも盛り上がっている街中。
とあるしがないケーキ屋で働く男、サンタのコスプレ。

山田「いらっしゃいませ、メリークリスマス、景気よくケーキを食べて、クリスマスは家でゆっクリスマス。いや、これ恥ずかしすぎるだろ・・・」

店長「どうだ、山田くん、ケーキは景気よく売れてるかね?」
山田「て、店長、お疲れ様です」
店長「うーん、まだあまり売れていないみたいだね、このまま売れ行きが悪いとメリー苦しみますになっちゃうからね、はっはっはっ!」
山田「はは(苦笑)」
店長「クリスマスイブは忙しいってのに、シフト入ってくれたの山田くんとうちのナナしかいないから、大変だろうけど頑張って!じゃあ買い出し行ってくるから、いや貝の出汁じゃないぞ、しじみの出汁が効いて美味しゅうございます岸朝子。じゃないぞ!!」

店長は買い出しのため外に出る、ケーキ屋にサンタ来店
一見普通の老紳士、サンタとは気づかれない

山田「いらっしゃいませ、メリークリスマス!いかがいたしますか?」
サンタ「ほ〜、雰囲気の良いケーキ屋だなぁ、じゃあ・・・お兄さんのおすすめのケーキにしようかな」
山田「当店のおすすめはこちらのクリスマススペシャルショートケーキでございます」
サンタ「これか、美味しそうだね、サンタさん」
山田「いやいや、ははは(照)このデコレーション、本当に可愛いですよね。絶対美味しいと思います、ぜひ食べてみてください!」
サンタ「これはすごいね、美味しそうなクリームに色とりどりのフルーツ、これをいただこうかな」
山田「はい!ありがとうございます!」

山田、ケーキを箱に詰める準備をしながら

山田「ご家族用ですか?何個お取りいたしましょうか?」
サンタ「うーん、これは子供たちの分だから・・・1,2,3・・・200個頼むよ」
山田「わかりました、200個ですね・・・200個!?」
サンタ「そうだ、トナカイの分もあるから、そっちのペット用ケーキも10個くれないか?」
山田「ト、トナカイってまさかおじさん・・・」
サンタ「サンタだが、何か?」
山田「サンタって・・・本物のサンタ!?」
サンタ「こんな身なりだが、れっきとしたサンタクロースだ」
山田「にわかには信じがたい・・・」
サンタ「信じていないのか、無理もない、ならばこれを・・・」

サンタ懐からカードを取り出す。

山田「何ですかそれは」
サンタ「これはサンタナンバーカード、表にはフィンランドのサンタ証明印と教父聖ニコラウス様の伝統ある紋章、裏にはこれまでのサンタ活動履歴とフルネームのサインが入ったサンタさん専用の格式高い証明書だ」
山田「偽物じゃないのか?」
サンタ「そんなわけなかろう」
山田「まあわかりました、でも200個は今ここにないので、ちょっと相談してみないとなんとも・・・及川さん、及川さーん?」

店の奥から店長の娘、及川さん登場。エプロン姿にサンタ帽

及川「どうしたの山田くん?」
山田「こちらのお客様、本物のサンタさん?らしくてケーキが200個必要らしいんだけどそんなに準備できるかな?」
及川「え、本物のサンタさんなんですか?もしかして証明書持ってます?」
サンタ「これかい?」

サンタ証明書を見せる及川飛びつく
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