受付番号#4771(改訂版)
『受付番号#4771』(2019年改訂版)

登場人物:
・遠山椿(とおやまつばき)─受付番号#4769の魂。キャバ嬢。明るく人当たりのよい姉御肌キャラ。年齢いじりに敏感。
店の厄介な客からストーカー被害を受け、最後は刺殺された。享年30。
・白木桜子(しらきさくらこ)─受付番号#4770の魂。女子高生。無気力なようでしたたかさを併せ持つ。年上に遠慮しない。
エナドリの過剰摂取により急性カフェイン中毒を起こし死亡。享年18。
・西尾直紀(にしおなおき)─受付番号#4771の魂。カフェの男性店員。真面目だが自己肯定感が低め。やや抜けているところがある。
廃棄品のゼリーを喉に詰まらせ窒息死。享年25。
・粕谷啓(かすやけい)/Kay.K(けいけー)─受付番号#4772の魂。男性ソロアイドル。勢いで生きるナルシスト。強気な女性に弱い。
公演中の事故により、機材の下敷きになり死亡。享年25。
・職員1─待合室の女性受付職員。ベテラン。
・職員2─待合室の男性受付職員。新人。
・PA─音響スタッフ。謎の存在。実際のスタッフとの兼任可。

*受付番号の読みかたについて
・例:「#4770」
→×「よんせんななひゃくななじゅう」
→◯「よんななななぜろ」

⚪︎冥界・入場待合室

   病院の待合室のような部屋。
   舞台中央前方に2人がけのベンチが2個並んでおり、そのうちひと
   つに遠山と白木が並んで座っている。
   2人の横には、それぞれのかばんが置いてある。
   (2人以外にも多くの魂がいる設定で、適宜雑談SEの挿入を推奨。)
   舞台上手後方に受付カウンターがあり、職員1が立っている。
   職員1はパソコンを使い、事務仕事をしている。
   舞台上手前方に「ようこそ冥界へ 入口こちら」と書かれたゲー
   トがある。

   明転。

白木「関取。」
遠山「リコッタパンケーキ。」
白木「木苺。」
遠山「ゴマスリ。」
白木「リス。」
遠山「んー、スマートフォン…あっ!」
白木「また椿さんの負けですか。これでもう71回目ですよ。」
遠山「桜子ちゃんが強すぎるんじゃない?」
白木「椿さんが弱いのかもしれませんね。」
遠山「なによー、生意気ね!」
白木「すみません、ゆとり世代なもので。」
遠山「なにそれ、自分若いですアピール?腹立つわー。」
白木「ご自由にお受け取りください。」
遠山「…あのさ、桜子ちゃん。」
白木「どうされましたか。」
遠山「しりとり、2人じゃつまんないわね。」
白木「同感です。」

   西尾、ゲートと逆方向から入場。

遠山「来たっ!」
白木「興奮しすぎですよ、椿さん。」

職員1「いらっしゃいませ、ようこそ冥界へ。こちら入場受付兼待合室になります。」
西尾「へえ、待合室…あ、どうも。」
職員1「お名前とご享年をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
1/27

面白いと思ったら、続きは全文ダウンロードで!
御利用機種 Windows Macintosh E-mail
E-mail送付希望の方は、アドレス御記入ください。

ホーム