さいかい!
さいかい! 
作 楽静

登場人物
アリス この物語の主人公。漫才師が夢。ツッコミ属性。
のどか 中学時代のアリスの友人。成績は学年最下位。ポジティブ。
セレナ 魔法学校で優秀な成績を収める少女。他者に興味がない。
ひかり 高校でのアリスの友人 将来の夢は中学校の先生
学長  魔法学校の学長。魔法で若く見せている。

ソネミーナ/優秀生徒  悪の組織? の一人。本名ソネ。優雅。
ネタミーノ/最下位生徒 悪の組織? の一人。本名ミタ。やや乱暴。
ヒケメーン/中学生   悪の組織? の一人。本名ヒケ。坊や。
アリスの母親 アリスの母親 ひかりと兼ねる
司会     とある大会の司会。学長と兼ねる(声だけでもいい)



※舞台は公園、アリスの自宅、学園と転々するが、特にセットは必要としない。魔法使いはいかにも魔法使いと言う格好が望ましい。
※魔法使いの「魔法具」は初演はそれぞれキャラクター別位置がうものを持たせたがある程度同じものをそろえても構わない。
※兼ね役に関しては初演のものなのでそれぞれ別役を用意しても構わない。









    舞台上にアリスが現れる。中学生っぽい格好。誰かに話しかけているように語りだす。

アリス 中学時代、のどかとの会話で一番覚えてるのは、中三の夏休み前、親を交えた三者面談のとき。
   その日あたしは先生と親に初めて自分の進路の希望を話して……結果めちゃくちゃ怒られたんだ!

    と、のどかが現れる。中学生っぽい格好。
    三者面談が終わった日の帰り道。
    お互いの家方向への分かれ道付近。

のどか 廊下まで怒鳴り声聞こえてたよ。
アリス ほんとありえないし。
のどか それ、アリスのママ言ってたよね。「ありえないでしょ! ありえない! ほんとありえない! 
アリス (と、得意げに)と見せかけての? 
のどか くだらないこと言うのはやめなさい!」って。
アリス 先生も味方になってくれないしさ。
のどか あの先生、三年受け持つの初めてらしいからね。気合い入ってたんでしょ。アタシの時も、なんか言葉になってなかったからね。「はぁ!? え? はぁ!? はぁあ!? いえ違います。これは気合をためてるんじゃないの。戸惑いと、怒りと、驚きが一緒になったの。というか、のどかさん。あなたもなの?」って。
アリス ってことはのどかも?
のどか 怒られたよ、先生には。「そんな職業はありません!」って。
アリス あたしも言われた。って「先生には」? 親は平気だったんだ?
のどか うちのママ、放任主義だから。「目指すのなら、挑戦はさせます。娘の人生ですから」って。
アリス 良いなぁ。うちも放っておいてくれればいいのに。「高校は行きなさい」の一点張り。あー。勉強したくないなぁ。
のどか ねぇ。アリスって何になりたいの? 高校行かなくてもなれるってことだよね? だいぶ特殊じゃない?
アリス のどかは? そんな職業ないって言われたんでしょう?
のどか ……誰にも言わない?
アリス もちろん。
のどか 多分なるの自体は簡単なんだ。名乗ればすぐなれるっていうか。でも、それじゃ意味ないっていうか。
アリス あたしもそう。
のどか 努力はもちろん大事なんだけど、それよりも才能というかセンスが大事なんだとあたしは思ってる。あと、誰かの笑顔のために頑張るって決意。
アリス あたしもだ。
のどか 最初に「ま」がつくんだ。
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