あらすじ
「星に名前をつけよう」
まだ幼かったあの日、星空研究会の俺達は、そんな他愛もない話をしていた。
それから十年。バラバラになった俺達の元に、一通の手紙が届いた。
「拝啓、星空研究会の皆々様へ。お久しぶりですね。
小学校を卒業して以来だから、もう十年ぶりでしょうか。
お元気ですか?私はというと、未だ文明の利器には慣れずに、
こうしてメールではなく手紙で皆さんに連絡を取っています。
さて、前置きはこれくらいにしておきましょう。
今度、久しぶりに集まりませんか。場所は、私達がよく星空を眺めていた、
小学校の屋上で。日時は八月一日の夜九時。
皆さんに会えることを、心から楽しみにしています。
それでは、暑さも増して夏本番、体調には充分気をつけてくださいね。敬具」