君と僕の作り話
「君と僕の作り話」
                    作 菅原悠人
 
 
 登場人物
  ・男
  ・女
 
 
  男の部屋。
  中心に机が一つだけあり、周りには本がない本棚などが置いてある。
  部屋にはごみが散乱しており汚い。
  男、ゆっくりビールを飲んでいる。
 
 男 ……
 
  男は錠剤が入っている瓶を取り出す。
  数秒間、錠剤を見つめる。
  錠剤を大量に手に取り、ビールで飲もうとする。
  家のチャイムが鳴る。
 
 「ピンポーン」
 
  男は一瞬だけ玄関の方に顔を向けるがすぐに錠剤に目を向ける。
  制服姿の女の子が入ってくる。
 
 女 こんにちは
 男 ……
 女 まだお元気ですか?
 男 また君か
 女 ええ、また私です
 男 勝手に入らないでくれるかな
 女 鍵が開いていたので
 男 君は鍵が開いていたら誰の家でも入るのか
 女 さあ、どうでしょうね
 男 迷惑だ、帰ってくれ
 女 そんなに私迷惑ですか?
 男 ああ、迷惑だね
 女 女子高生ですけど
 男 意味が分からない
 女 女子高生って貴重だと思うんですよね、正常の男の人なら喜んで迎えてくれますよ
 男 君が女子高生だろうが女子中学生だろうが関係ない
 女 あーあ、人生損しますね
 男 君と話してる方が損だと思うけどね
 女 そんな悲しいこと言わないでくださいよ、傷つきます
 男 知らない、帰れ
 女 本当に良いんですか?女子高生は3年間しかないんですよ?いわゆるゴールデンタイムです
 男 ……
 女 私を目の前にして正常なのがおかしいです
 男 じゃあおっさんの前に行きなよ、お金もらえるかもよ
 女 ああ!いいですね!私お金に困ってるんですよ
 男 じゃあ決まりだ。駅前に行けばそういう人いっぱいいると思うよ
 女 ご親切にありがとうございます。でも、やめておきます
 男 なんで
 女 恐いので
 男 君に恐いものなんてないだろ
 女 ありますよ〜、恐いものだらけですよ
 男 人の家に勝手に入ってくる奴の台詞とは思えないな
 女 内弁慶なので
 男 あっそ
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