あらすじ
それは、すぐに終わる裁判のはずだった。
大学生の恋人殺害事件。現行犯であり、容疑を認めた被告人・水畑悠太。凶器についた悠太の指紋。
ところが悠太は裁判の場で、突然無実を主張し始める。
「人を殺すことは、必ずしも悪いことなんですか・・・本当に、絶対的に、悪なのでしょうか・・・」
「僕は、莉々を魔女から救い出さなきゃって思ったんです」
主人公の検事・成瀬涼花はそんな悠太の不可思議な言葉に翻弄されてしまう・・・
事件の真相は何なのか? 悠太の言う『魔女』とは?
被害者の恋人・長岡莉々の過去・・・7年前の『リジー・ボーテン事件』・・・悠太の胸の内・・・次々と浮かび上がる真実の中で、涼花は検事として決断を迫られる・・・
裁判を舞台とした、生と死の、罪と罰の、恋物語。
「貴女は、死んでほしいほど人を好きになったことがありますか・・・?」