ハッピーエンドの創り方
ハッピーエンドの作り方

シンジ……主人公
ユウコ……ヒロイン、シンジの彼女
謎の人……超常的なナニカ、ひたすら胡散臭い
原作者……原作者、無言、出番が少ない
原作者2……原作者、無言、出番が超少ない

背中を会場に見せて何やらパソコンに打ち込む人(原作者)。エンターと同時に暗転
(暗転中に客席一番前に座る)
ユウコを抱き抱えるシンジ
シンジ「どうして……ねぇどうして君が死ななきゃならないんだよ。ただ歩いてただけで、いきなり鉄骨が落ちてくるなんて……くっそぅ、こんな、こんな」
だんだん暗くなっていく舞台
謎の人「こんな運命認めるかって?」
急に明るくなる舞台
杖を持った謎の人登場
シンジ「!?」
謎の人「使い古されてブックオフですら買い取ってくれなそうな言葉だね、この世界の神様は語彙力が乏しいようだ」
シンジ「あ、」
シンジ&謎の人「あんただれ?」
謎の人「少しは捻ってくれよつまらない、いや、一周回って面白くなってきたかも」
シンジ&謎の人「だれだって言ってるんだよ!」
謎の人「別に僕がだれだってどうでもいいことだろう、やることは何も変わらない」
シンジ「は?」
謎の人「使い古された言葉には使い古された言葉で応じよう。これもまた様式美というやつだ」
咳払いする謎の人
謎の人「運命を変えてみたくはないかね、人間?」
シンジ「変えられるのか?」
謎の人「さぁね?でもチャンスはあげよう。暇だから。」
シンジ「具体的には?」
謎の人「時間を30分戻してあげよう」
シンジ「そんなことできるのか?」
謎の人「できるよ、そういう設定で僕は作られたからね」
シンジ「なら頼む!やってくれ!」
シンジ&謎の人「なんでもするから」
謎の人「君逆に面白いよ、いや、そういう設定なのかな?じゃあ戻そうか」
杖で地面を叩くと同時に暗転
シンジ「本当に戻ってる……コレなら間に合う」
シンジ「ユウコ、やっぱあっちの道から行こう」
ユウコ「え?なんで?こっちの方が近いよ?」
シンジ「いいから、ね?」
ユウコ「でも、あっちの道今日は通行止めだよ?」
シンジ「え?そうなの?」
ユウコ「うん」
シンジ「いや、でもダメ」
ユウコ「なんでさー」
叫ぶシンジ
シンジ「おねがいだから!コレだけは聞いてくれ……。」
ユウコ「……わかった。」
シンジ「ありがとう」
ユウコ「じゃあ今日の夕飯どうする?」
シンジ「どっかで食べて行こうか?」
ユウコ「そうだねーそれじゃあー」
トラックの音
暗転中
トラックに当たる音
明転
シンジ「は?」
ユウコを抱き抱えるシンジ
シンジ「は?さっきの道はいかなかったじゃないかよ、なんでまた死ぬんだよ。意味わかんねえよ!」
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