あらすじ
殺された小説家。
探偵と、犯人になりたがる人物3名。
■4人のシルエット。
刑事「何なんですかね、何なんですかね、何なんですかね、」
他「この状況!!?」
刑事「偉大な推理小説家《武庫川散歩》氏が、殺されました」
他「殺された!」
刑事「犯人はこの中にいます」
他「犯人はこの中にいる!」
■一人ずつ浮かび上がる。
刑事「ここは人里離れた山小屋。現場はすぐ隣の、散歩氏の書斎です」
田丸「現場は密室、ではない」
小木曽「ハサミで胸を、刺しただけ」
井関「誰のアリバイも、ない」
■動き出す刑事。
刑事「トリックが複雑であればあるほど、そこに、何らかの痕跡が残るはずです。
それを糸口に犯人を探り当てる。それが推理の醍醐味です。
ですが、」
他「何のトリックもない、」
刑事「何の糸口もない。現実は全然、推理小説じゃない。
だから、ただ皆さんの告白を待つだけです。
自分が散歩氏を殺したのだと、名乗り出て下さい!」
■3人が同時に手を挙げる。
3人「はい!」
■お互い驚いて見合わせる。
全員「え?」
■睨み合って、
刑事「あの・・・犯人は誰ですか?」
3人「はい!」