あらすじ
17の時のガールフレンド。今でも時々思い出す。
それは紛れもなく、僕の遠い初恋。
僕は彼女の絵をたくさん描いた。天使のような微笑、美しい体のライン、したたかさの中に残る少女っぽさ。
そして彼女の、生まれたままの姿。
その絵で僕は賞を取り、多くの称賛を受けた。そして同時に、周囲の人の軽蔑の眼差しを浴びることとなった。
僕達2人は一緒にいることを許されず、彼女はどこか遠くへと行ってしまった。
それから17年の月日が流れ、彼女が帰ってきた。
夫とお店を開いて、僕はコーヒーを飲む客で出会いをやり直した。
彼女はあの頃の面影を残したまま、前よりもずっとキレイな笑顔で、自慢のハーブティーを淹れている。
想い出の中で、いつもそばにいたあの笑顔が、何も変わらずに目の前にある。
互いに想い合っていたにもかかわらず、結ばれなかった恋。
心の奥で眠っていた、あの頃と何も変わらない気持ちが、目を覚ました。