あらすじ
岡山の地で御伽噺「桃太郎」の源流とされているのが『温羅』の伝説である。
この物語は室町時代の成立と推定される『鬼城縁起』に始まり、幕末期の『吉備津宮縁起』に至るまで残された六つの資料に様々に変化しながら書き留められている。
鬼についても「天竺(インド)から来た鬼神『剛伽夜叉(ゴウキャヤシャ)』」、「日本侵略に来た新羅国王『(吉備津の)冠者(カジャ))』」、「大唐の白斉国皇帝だった『吉備津冠者(キビツノカシャ)』」、「百済の王『温羅』」、「百済の皇子『温羅』」と変化し…その最後も、首を斬られ退治されたとする『鬼城縁起』以外は降参して吉備津彦の家臣、吉備の守護神となり、180歳まで生きたとする資料もある…
果たして温羅の正体は何だったのか?
吉備津彦は何故281歳まで生きたのか?
古代出雲、ヤマト王権、都怒我阿羅斯等(つぬがあらしと)、百襲媛、たたら製鉄…そしてKAYAとは?
桃太郎からラーマヤーナまで、想像力の翼を広げ謎に迫る古代史ファンタジー!