ヒメゴト(60分バージョン)
『ヒメゴト 60分バージョン』

【配役】5人(男1 女3 不問1)
1A.王女 :ナツノ・ヴァーゲン。ポルテ王国の王女様。気品があり礼儀正しい。
     一人称は私(わたくし)
1B.姉  :佐藤ミユキ。ニート。王女と顔がそっくり。いいかげんでわがまま。
2 .兄  :佐藤アキヒロ。三兄弟の一番上。まじめなサラリーマン。
3 .妹  :佐藤サクラ。三兄弟の一番下。ちゃっかりしている。
4 .メイド:マリア。王女に仕えている。
5 .犯人 :男女不問。王女誘拐をたくらむ悪者。

(※王女と姉は顔がそっくりという設定のため、一人二役で演じる)

【上演時間】50〜60分

【あらすじ】
 高貴にして高潔。外に出たことのない王女様
 怠惰にして自堕落。社会に出たことのないニート
 決して出会うはずのない二人が出会ってしまい……?
 顔がそっくりな二人が入れ替わるドタバタコメディ。

【備考】
 実際に公演したときの衣装は、姉のふりをしている王女はジャージ、
 王女のふりをしている姉は着脱しやすいドレスにしました。
 出番のないときに着替えられるよう台本を設計してあります。

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<開幕>

(三兄弟の家の居間。王女が中央に座っている)

妹  「ただいまー」
王 女「……っ!」
妹  「あっつーい。もーお姉ちゃん、一日家にいるんだから窓くらい開けといてよ〜」
王 女「あ、あの……」
妹  「麦茶麦茶〜、あれ、ないじゃん。ねー、お姉ちゃん、買い置きどこだっけ?」
王 女「あの……!」
妹  「ん? なに?」
王 女「その……はじめまして。えーっと……わたくしの妹……サクラ様、ですよね?」
妹  「……は?」
王 女「お初にお目にかかります。わたくし、ポルテ国第一王女ナツノと申します。」
妹  「…………は?」

(中央スポット。王女、客席に向かって一人芝居)(妹はストップモーション)

王 女「マリア! どこですか、マリア!
    ふぅ……困ったわ。見知らぬ異国で一人きり。王室は一体どこかしら……
    あ、そこの方、ちょっと道を……えっ!
    え、ええ。そうですね。私も驚きました。他人のそら似というものでしょうか。
    あ、はい……それでは、ごきげんよう……
    まっ、待ってください! あ、あの、貴方様にお願いがございます。
    一日だけで結構です。どうか……私の代わりに……
    どうか、私の代わりに、王女になってくれませんか?」

(普通照明)

王 女「と、いうわけなのです」
妹  「え〜っと…………つまりだ……
    あなたは私の知っているお姉ちゃんじゃなくて、顔がそっくりな別人だと」
王 女「はい」
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