あらすじ
放送部に所属している高校2年生の僕は、文化祭恒例の生放送「西高ラジオ」のパーソナリティを務めることになった。しかし、本番直前なのにもかかわらず、放送室では準備が終わらない。流す予定のラジオドラマは未完成、ゲストのギター部も来ていない。おまけに機材のトラブルが起こり…。しかし、僕には秘密の目的があった。それは、先輩と同期の部員たちへの償いをすること。放送が始まり、何とか番組は進んでいく。未完成のラジオドラマは僕のひとり芝居で乗り切った。そして、目玉企画である人生相談のコーナーが始まると、異変が起こる。僕が読み上げた人生相談の手紙は、僕自身が出したものだったのだ。やがて明らかになる数々の事実。生放送と思われたこの放送は、実は放送されておらず、しかも、文化祭はとっくの昔に終わっていた!?そして、たくさんいた部員たちも今はもう僕ひとりになっていた。この放送は、いつ誰が聴くかもわからない、未来へのタイムカプセルのようなものです。