0時発車 到着時刻 未定
〜銀河鉄道の夜に〜

開幕

  多くの人が行き交う。ざわめき。

通行人    「本当の」

通行人    「本当の」

通行人    「本当の?」

ソラ     「家族とは、家を飛び出してから、もう何年も会っていない。」

通行人    「幸いを」

通行人    「幸いを」

通行人(数人)「本当の幸いをさがしに」

ソラ     「友達の結婚式へ行った。対して仲良くない友達。知り合いもいなかった。」

通行人    「さがしに?」

通行人    「さがしに?」

通行人    「さがしに。」

ソラ     「仕事だって、馴染めなくて転々としている。」

通行人    「幸いを?」

通行人    「幸いを。」

ソラ     「なんだか・・・私は一人ぼっちだ。」

通行人    「そう」

通行人(全員)「本当の幸いをさがしに」

  暗転  列車発車の音(かすかに「銀河ステーション」とアナウンス)

  列車の中。向かい合わせに2名座っている。1人は寝ており、1人は地図を見ている。

ソラ     「・・・はっ!・・・ん?寝過ごした?(相手の地図にあたる)あ、すいません。」

カムパネルラ 「いえ。」

ソラ     「どこだろう?ここ。」

  ソラ、外を見る

ソラ     「暗くてよく見えない。・・・あの、すいません。次は何駅ですか?」

カムパネルラ 「地図をもらわなかったの?」

ソラ     「え?地図?そんなのどこで配ってましたか?」

カムパネルラ 「銀河ステーション。」

ソラ     「銀河・・・ステーション?最近、電車に乗ることないから。そんな駅出来てたっけ?」
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