女が旅に出るまで
第6ボタン 第3回QSC参加作品 映像企画第2段「女が旅に出るまで」

    ●きょうから同棲 
2013年の8月の頃の物語
健太、キャリーケースを引いて歩いてマミの家に向かう。
    マミともえの電話の会話が流れる。
    健太の背中。健太、自分の好みのあいとすれ違いニヤニヤ。

    ―電話が流れるー

マミ   もしもし?
もえ   あ、もしもぉ〜し。こないだの写真出来たよ。
マミ   ほんと?焼き増ししてよ。
もえ   いいよ〜。次、いつ暇なの?
マミ   あー…あとで予定みとくわ。
もえ   夏休み満喫したねぇ。
マミ   ね。たまには遠出しなきゃね。
もえ   来年も行こうよ。
マミ   来年かぁ〜。どうかな。
もえ   お。なになに?ノリ気じゃないな。何よ。
マミ   ちょっとね。
もえ   どういうこと?
マミ   一緒に住むことにしたんだ。
もえ   マジで!
つまこ   え?何、どうしたの?
もえ   マミね。彼氏と一緒に住むことにしらたしいよ。
つまこ   うっそ!
マミ   何?ツマコいるの?
もえ   いるいる。後ろに。昨日、泊まったの。
つまこ   ちょっと、マミ聞いてないよっ!どういうことっ!
マミ   うん。姉ちゃんが就職で引っ越して。ひとつ部屋は空いてるから、
いいかなって。
つまこ   何それぇ〜っ。
もえ   部屋代は?払ってくれるの?
マミ   そこはね。払ってもらわないと困るでしょ。
もえ   うまくやりなよ〜。
つまこ   そうだぞ〜。うまくやれよ〜。
マミ   後ろの人うるさいよ。
つまこ   なんだって。
もえ   後ろの人うるさいって。
つまこ   ばかやろうっ。心配してるんだよ〜っ。
マミ   はいはい。

    ―電話おわり―
    電話の流れ終わったことを確認して健太、ピンポン押す
    マミ、ドアのところから顔だして。

マミ   あ。本気で来たんだ。
健太   来たよ。
マミ   マジでヤバイ。
健太   別にヤバかないでしょ。早く入れてよ。

    マミ、健太を家に入れる。

健太   おー。広いじゃん。いいじゃん。いいじゃん。
    あー。疲れた。マジであちぃよ。

    と、いってソファーへ。タバコを吸おうとする。

マミ   え?ちょっと、それは辞めて。禁煙だから。
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