人生ゲーム
人生ゲーム
◆登場人物
◇みなみ……………(♀)とても内向的で自分の気持ちを素直に出せない、はずだった。
◇麻里子……………(♀)みなみの親友。サバサバとしてみなみにお姉さんのように接する。
◇悪魔(ユウト)…(ー)優しさを持った悪魔。スーツを着た人間にしか見えない。
◇コック……………(♂)自分の仕事に自信と誇りを持っているコック。
◇青年………………(♂)作家志望3人組の1人。みなみに好かれている。
◇作家1……………(♀)作家志望3人組の1人。とても明るく活発な女性。
◇作家2……………(♀)作家志望3人組の1人。大人しいが言いたいことは言う女性。
◆初回公演時の舞台配置(あくまでも参考)
◇場転がかなり多めなので、舞台転換に工夫が必要。
◇舞台に手前の空間、奥の空間の2つを作り、奥の空間は箱馬と平台で高さを出しておく。
◇手前の空間で道の場面を作り、奥の空間で店・部屋の2つの場面を切り替え、両方を使い会場の場面を作る。
◇店・部屋の場面では照明を全点灯、道の場面では奥の照明を落とす。
◇店・部屋の場面からの暗転は奥のみの部分暗転、道の場面からの暗転は全暗転。
◇時間経過を表す暗転はフェードアウト、キープ、フェードイン。
◇大道具は正方形の箱4つ、長方形の箱4つ。3面を白、3面を黒に塗り、取り回すことで全場転に対応
◇長い場転はパーティー会場への転換(着替え済4人で15秒程)他の場転は5秒以内でできました。
【1】
冬、喫茶店に青年・作家1・作家2がいる。少しして青年が荷物を持って帰りだす。
入れ違うように麻里子・みなみが来店。コックが店の奥から出てくる。
みなみ『あ…』
青 年『あ、すいません。』
みなみ『あの…』
青年が去る。
麻里子『あーもーしょうがないなー。』
みなみ『だって…どうしたらいいかわかんないし。』
麻里子『さっさと好きですって言っちゃえばいいじゃん!』
みなみ『ちょ、声大きいって…』
コック『いらっしゃいませ。2名様で?』
麻里子『はい。あれ、店長は…』
コック『急に用事が入ったそうで少し外に出ていまして、
1時間ほどで戻ると聞いておりますが…お知り合いですか?』
麻里子『いえ、ただの常連です。ねーみなみ。』
コック『これは失礼しました。まだ新人なもので…』
麻里子『そうなんですか。じゃあ注文は店長が戻るまで待ったほうがいいかなー』
コック『いえ、料理は僕が作らせていただきます。』
みなみ『え、』
みなみ、不安そうに麻里子の袖を引っ張る。
コック『腕のほうは店長に認めてもらっていますので、安心してください。』
麻里子『ちょっとみなみ、失礼でしょ。』
みなみ『だって…』
コック『お待ちになりますか?』
麻里子『1時間も待てないよー。あたしお腹空いたー。』
みなみ『じゃあ、あの…お願いします。』
コック『では、ご注文が決まりましたらお呼びください。』(去ろうとするがすぐ呼ばれる)
麻里子『オムライスを2つと、食後にホットコーヒーを2つ。』
コック『かしこまりました。少々お待ち下さい。』
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