あらすじ
その街では、年に一度、「仮面祭」と呼ばれる祭りが開かれる。
会場は、その街自体だった。
人々は仮面を被り、発展と繁栄を願いながら祭りに興じる。
感情を失った街を取り仕切るボス。
街外れの教会に住まう、慈愛のシスター。
仮面際に向け、着々と準備を進める大工衆の棟梁とその部下。
飲んだくれの憲兵。
路地裏で人々に強固な鍵を売る錠前屋。
仮面という「感情」を売る、仮面屋。
――そして、仮面屋を殺す為に雇われた、一人の殺し屋。
「この街の神様は、傲慢で酔狂なの。救いなんて、与えてくれないわ。」