あらすじ
二十三世紀の日本。
ひとびとは月面への移住を計画する。先駆けとして、10年に一度、若干名の気力・体力ともに充実した若者が選抜され、月で数年間の任務をこなす制度が始まる。
選ばれた者を揶揄して「かぐや姫」と呼ぶ。
妹は言った「あたしの夢は、かぐや姫になること。自分の居場所に帰ること。それしか望まない」
姉は言った「私はもっと、遠くの宇宙に行くことになるだろう。それを望まなかったとしても」
妹はいつも弱く、姉はいつも強く見えた。
姉の作る映像が、妹の原風景だった。
妹の前に、いつも立ちはだかって見えた姉の本当の姿は・・・
何百年経っても変わらない姉妹の、衝突と、衝撃と、痛さが愛しい20分。